雪の積もった札幌の冬、屋外は乾燥している

同じ日本の中でもその寒さには差があります。沖縄の冬と東北の冬は違うものです。日本の中でも特に北海道は格別寒くなります。11月下旬には雪が積もりだし、その雪は次の春まで溶けることはないのです。雪は言わずと知れた「水分」ではあります。あまりの寒さに液体の状態ではなく、「結晶」として降り積もったものです。溶ければ液体になります。ですから、「雪が積もった」ような状態では空気は潤っているのではないか、と考えてしまうかもしれません。

ですが、違うのです。

北海道で雪が降る状態と、関東や関西で雪が降る状態というのは条件が違うのです。それは「圧倒的な気温の差」です。北海道では、圧倒的に気温が低いため空気中に存在出来る随分の量が圧倒的に少ないです。ですから雪が降っていても、雪が積もっていても、気温が低い以上は大気中には水分はあまり存在出来ないのです。北海道は寒さも格別なのですが、その乾燥具合も格別なのです。

北海道の冬は本州の冬とは感覚が違うものになります。確かに寒く、乾燥もしているのですが、それが圧倒的すぎるため感覚も麻痺してきます。ですが、建物や住宅のつくりも違うものになっています。そのため、屋内では本州の冬よりも暖かく過ごせます。暖房機器の能力も段違いなものですし、なにより室内では乾燥を感じることがあまりありません。それは積もっている雪が溶ければ水分になるからですし、なによりも建物が空気を遮断する能力が高いからです。乾燥と寒さに対して明らかに突出した対策が「常識」になっているのが北海道なのです。

季節が巡る以上、かならず寒い冬は訪れます。北海道のそれは日本のどこよりも長く、厳しいものです。走る車のバッテリーは本州のそれとは別のものです。本州で乗られていた車が北海道の自動車工場に持ち込まれると、そのバッテリーの貧弱さから「不良品ですよ」という忠告を受けるほどです。つまり、すでに日本には寒さと乾燥に対する対策法が存在しているのです。寒さや乾燥は、工夫で乗り切れます。北海道の冬に習うことで、本州での冬も暖かく、潤ったものにすることができるのです。

「加湿器」は空気に潤いを与える家電製品です。ですが、その使い方によって効果は雲泥の差となります。室温をうまく暖めながら潤いを与える。結露を生じさせない、あるいは上手に処理をするということが実践できれば、日本のどこでも快適な冬が過ごせるのです。保湿クリームやリップクリームで外気から自身を守ることはもちろんですし、自身が過ごす部屋をうまく加湿することが大切なのです。空気が潤うことで自身の健康を守ることができます。家族の健康を保つことができます。北海道では寒すぎて防寒対策が完備されていないと命にも関わるのです。そのような取り組み、生活の知恵を少しでも自身の暮らしに取り入れることが出来れば、本州でも上手な冬の過ごし方が実践出来るのです。「冬は寒い」ということはどこでも同じです。北海道は「特に寒い」のです。

季節の巡り、そして気候は私たちの手で変えることはできません。それを受け入れた上で、いかに快適に過ごすかを考えるしかないのです。少しの手間と工夫で、暮らしが格段に快適になるのです。

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